夢は座席で安楽死。

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【舞台】恋するアンチヒーロー Bチーム

恋するアンチヒーロー Bチーム

2015年5月8日~17日
@サンモールスタジオ


イヌッコロ×ACTOLI×シザーブリッツ トリプルコラボ公演。
好きな事してる人が集まってコラボしてるからこれは観ておきたい!という訳で知った顔が沢山いるBチームへ。
折角だからAチームも観たかったんだけど(特に牧田さんがAチームだったし)、とりあえず今回は断念かな…。なのでBチームの感想をざくっと。


ストーリーとか

悪の秘密結社「シャムニャーン」の戦闘員の真中(桑野晃輔)が恋をしたカフェ店員菜々(沢井美優)は、自分達の憎き敵正義のヒーロー「ガルルンジャー」の大ファン。
自らは現在活動休止中のガルグリーンだと嘘をついた真中に巻き込まれる、戦闘員の新田(川隅美慎)と佐々木(小野友広)。カフェで茶々を入れる店員の美樹(中島愛子)
怪人ヘルタイガー(森訓久)の提案で、やらせの戦いを菜々の前で行おうとしていた所に、本物のガルレッド(鎌苅健太)、ガルピンク(岩佐真悠子)、ガルブルー(畠山遼)、ガルイエロー(長谷川哲朗)が現れて…!?


というような感じ。いわゆるよくあるワンシチュエーションコメディ。
「もうどっちが悪で正義かわからんな…」がメインキャッチコピーなのだけど、シャムニャーンの戦闘員の方が筋が通ってて世界の事を考えてて、
ガルルンジャーの4人は喧嘩っ早い超リア充とか、我関せずで遠巻きに見てたりとか、卑屈で自分の意見を言えなかったりとか。
イヌッコロ独特の「先が読めるのに面白い」感じで、終始けらけら笑って楽しく見れた。
恋するアンチヒーローって何回かやってるんだけど、毎回何故か見損ねていたので今回やっと観れてよかった。


なんでこのキャストでこの小屋にしちゃったんだろう…と最初思っていたのだけど、確かにこの規模のワンシチュエーションをやるにはこれくらいのサイズが良くて、役者陣皆上手いから演技の密度も高くて、お得感あって大変よし。
もうちょっと大きくて中野ポケットのどこか1個でも良かったかな?


イヌッコロの脚本って、なんでこんなに先が読めるというか当たり前の様にヒント転がってるのに面白いのか不思議。
多分余計なものを入れてないからなのかな?とも思うんだけど。
無理に考察させようとか、意味を持たせようとしないで、キャラがしっかり立った上で誰が主人公で!どの視点で!っていうのが解りやすいからかな。
次回公演も日程合わせよう~。とぼんやり。


今回演出に伊藤陽佑くんが入っていて、開演前のアナウンスが伊藤くん(録音)だったのだけど、
相変わらず彼のギャグのセンスがよく解らない方向にいってて、本人物凄い面白い事言ってるっぽいんだけど、客席が誰一人として笑わない辺りが、伊藤くんの良さが出てるとても良いアナウンスだと思った。
あと、グリーンがめちゃくちゃかっこよく演出されてたの、ずるい(笑)


役とかキャストとか

Bチームしか見れてないのでBチームの感想しかいえないんだけど、皆とてもよかった。
見慣れたイヌッコロ組が3人が動き回ってくれてたお陰で全体しまってたし、バランス最高。
森さんとてっちゃんの「何をやっても二人なのにどこの世界観にもなじむ」のが大好きなので、たまらない。
小野さんは比較的作品が変わるとイメージが変わるんだけど、きちんと芯で「小野さん」っていうのがあるし。イヌッコロ組はとても安定している。
ヒロイン菜々の美優ちゃんは清楚でかわいくて、良く声が通る。
そんでもってピンクの真悠子ちゃんがめっちゃくちゃ男前。足が綺麗。思わずちょっと膝蹴りされたくなった。
私は舞台上でむかつく女を演じられる女優さんが大好きなので、中島さんは凄いと思った。心底腹が立った。


桑野くんはテニミュぶりかな?普通の人の演技をしてるの似合うんだな~と初めて知る。
テニミュを卒業した後にこういう普通の舞台でよい役できるのって、いい経験だよね。
メインなのに周りがバタバタしすぎてちょっと食われてる感じが、役っぽい。はにかむ笑顔がかわいかった。

畠山くんは、もしやポストべっちん(別紙慶一さん/今回は出てない)なのか?とうっかり思いかける。
てっちゃんとのやり取りが、すっごい自然で可愛くてよかった。次世代のべっちん……。
本人の佇まいも振る舞いも、セリフ自体も良かったのだけど周りのキャストに比べて「これからセリフいいますよ!」感が強かったので、
もうちょっとナチュラルに出るようになったら良い役者さんになるだろうな~と。次また何か観にいきたいところ。

美慎くんは確か前回が「TARO」。その前も小さいところで何度か観てるんだけど、本当に熱量が凄い。
絶対そうくるよね、と思った後のテンションのあがり方が半端なかった(私の)。
彼の弱々しいキャラといかつい系のキャラとどっちも好きなので、一粒で二度おいしかった。

鎌苅くんは前回観たのが「ニューヨークで猫を殺す方法」で、すごい女優のような局面を見たので
今回イカついオラオラ系を観て、どきっとしてしまった。あーいるよねこういう若い男の子。たまらん。
ピンクのレッドとのやり取りにすっごい大人の色気を感じてどきどきしてしまったし、グリーンとのアクションシーンで途中ものすっごいドキっとする所があった。なんだったんだあれは。


なんというか「小劇場で台本から自分の役起こせるイケメン」が集まってた気がする。
ので見ごたえあったかも。脚本が好きなのも大きいよな~。
イヌッコロ×イケメンは難しい役作りも要らないけど、自分の力伸びるから良い組み合わせなのかなと。


あとは今回ACTOLIとのコラボ公演なのもあり土曜にpotluck*1番外公演があるらしく、台本があるものをpotluckするって、これはどうなるのかな~と感想がとても楽しみ。
potluck若手俳優の咄嗟の演技力とか判断力とかアドリブ力が凄いフルに使われるし、鍛えられるし、凹むのでもっと色んな子達にやって欲しい~と思っている。
今年最初のフェスタは普段参加しない子達も沢山いて楽しかったし、どんどんこういうのやってほしい。個人的には。


しかしアイア→東京ドーム→サンモールスタジオの3daysしたら大分色々体にガタが来た気がするけれど、心と頭と目は幸せなのでよしとする。

*1:potluck=ACTOLI主催の無茶振り即興芝居イベント